宇治市介護支援専門員連絡会会報  2011/06

一年前から木幡・平尾地区でコミュニティ・カフェを始めました。


地域で支え合う仕組みの一助にでもなればと考えてのことです。「カフェ頼政道」と名づけて皆で仲良くやっています。スタッフは皆さんボランティアです。僕の患者さんや患者さんだった人たちもいますが、仕事上のお付き合いで個人的な話をすることなどない方やほとんどお付き合いのなかった方が大半です。スタッフもお互いが初対面の方がほとんどです。いわゆる寄り合い所帯です。そんなスタッフが集まって一緒にカフェをすることになりました。そういうことですので地域のためのカフェをはじめるのは楽しみ半分、不安半分といった気分でした。


しかし案ずるより産むが易しというのでしょうか、極めて早い時期に皆さんの役割分担が自然にできて、僕が間に入って話をまとめたりするような仕事は皆無で、人間関係は非常にうまくいっています。その理由はなんだろうと考えることがあります。非常によく仕事のできる有能な方もいます。それにお互い利害関係がないから自由に発言、自由に行動できます。しかしそれだけではない。


ひとりでできる仕事は限られています。つい忘れてしまいがちなのが「チーム」であることの意味です。一日のカフェを成功させようとすると献立、イベントの企画立案はだけではなくチラシ作りや前日からの料理の準備など大変である。当日は当日で椅子やテーブルの配置、庭の清掃会計などやることは一杯ある。自ずと分担ができてはいますが、戦力が手薄なところもできる。例えば厨房担当がホール担当へ早変わりしなければいけないことや厨房担当のスタッフが庭の草抜きをしなければいけないこともあります。こんな時でも誰かが声を荒げて指示をだすようなことはありません。これは皆にチームとしてのパフォーマンスのレベルを下げたくない意識がしっかりあるからだと思います。そしてこのようなチーム意識が社会を良い方向に向かせると直感できる成功経験をスタッフが持っているからではないかと考えています。


カフェが開業して一年たちました。カフェ頼政道がさらに地域に定着するとともに、スタッフ皆が今後もお互いをチームのフルメンバーとして大切にしていけることを願っています。


2011/06/06   門阪 庄三

コミュニティカフェ「カフェ頼政道」は、誰でもが自由につながることのできる空間を提供しています。「素敵な生き方にチャレンジするきっかけをつくる」そんな居場所です。 
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